院長紹介

今、私たちを取り巻く社会や環境はいろいろな問題をかかえており、ストレスの多い大変な時代をむかえております。そんな中にあっても、動物達は、友人として、家族として、伴侶として、癒しや喜び、たくさんのすばらしいものを私たちに与えてくれます。小さいころから動物が大好きで、いつも近くに動物がいました。動物を助けてあげたいという気持ちで入ったこの世界ですが、動物はもとより、獣医療をとおして、飼い主の皆様や、社会に少しでも貢献できますよう、スタッフとともに、惜しまず努力いたします。

菅野院長について

1984年3月 日本大学大学院修士課程修了(獣医学修士)
岸上獣医科病院、山尾獣医科病院の研修医をへて1988年8月に南が丘動物病院を開院

1992年3月
~1995年3月
(社)兵庫県獣医師会 開業部会委員
2001年3月
~2005年3月
(社)兵庫県獣医師会 開業部会委員
2005年5月
~2007年5月
(社)兵庫県獣医師会 理事
2003年4月
~2007年11月
(社)日本動物病院福祉協会 中部日本地区副代表ディレクター
2018年3月
~2020年3月
(一社)兵庫県開業獣医師会副会長・理事

現在

(一社)兵庫県開業獣医師会会長・理事、(一社)兵庫県開業獣医師会学術委員
(公社)日本動物病院協会外科認定医、ICSB認定繁殖工学獣医師
株)葉月会・動物高度医療・救急救命センター取締役、学術・セミナー委員
日本獣医再生医療学会理事、日本大学獣医学会評議員、(公社)日本小動物医療センター評議員
日本獣医麻酔外科学会、日本獣医がん学会所属

JAHA外科認定医 認定証
菅野 信二

ICSB認定繁殖工学獣医師 認定証
菅野 信二

動物医療の為に
常に最善を尽くします。

抱き続けてきた「動物の命を助けたい」という思い。

小さいころから家庭には犬や猫がいましたし、数えきれないほどの様々な生き物を飼いました。
2歳に満たない年齢で公園に遊びにいきダンゴムシやナメクジをたくさん捕まえてきて気がつくと家の中を歩いていて困ったと母から聞いたことがあります。
父親の実家は和歌山のお寺だったのですが、いつも叔母が川に魚すくいや山に昆虫採集に連れってくれたことも、ますます生き物に興味を持つきっかけになりました。獣医学科に入ったと聞いて親戚の人たちはやっぱりねと言っていたようです。
小さいころから飼っていた狆(ちん)が高校3年生の時に、具合が悪くなり動物病院に連れて行きました。原因がわからずに最後は抱っこしながら腕の中で亡くなってしまった経験も動物を助けてあげられる仕事に就きたいと強く思ったきっかけのひとつです。

動物にたくさんの癒しや喜び、幸せをもらい、つらいとき苦しいときにも彼らによってどれだけ救われてきたかわかりません。そんな素敵な伴侶たちにできるだけ恩返しをしたい気持ちでいっぱいです。
すべての病院スタッフが専門知識や技術の獲得の為に、努力を惜しまず、「最新の知識・技術」と「暖かい真心」を持って、動物やそのご家族にとって最良の獣医療を提供したいと考えています。

それぞれの動物、ご家族にとって最良の治療とは何かを問い続けたい。

レントゲンやエコー、血液検査などの検査機器を使った結果だけに頼らず、五感を使った診療をするように心がけています。
見た目に元気があるか、聴診で異常音を感じるか、触診で変な感触があったか、匂いが気にならないかということも言葉のしゃべれない動物だけに重要と考えています。
また問診も診断に最も大切なヒントですので、ご家族の方のお話を上手に誘導して聞き出せるスキルも求められます。
ご家族が感じている違和感は重要で、何かおかしいという言葉にも真摯に耳を傾ける必要があります。
何軒もの病院を回って異常がないと言われているのだけど何かおかしいと来院した猫に実は脳に腫瘍があったなんてことは何回も経験しています。
動物にとってご家族にとって最良の治療はそれぞれ症例ごとに異なります。すべてできるかぎりの検査をしできる限りの医療の粋を尽くして治療されることをよしとされる方もおられる反面、逆に動物を愛しているがゆえにそれ以上の検査や治療を望まれない方もおられます。
それぞれの動物に対しできるだけ最良の治療を提供できるように、ご家族の方に満足していただける獣医療を提供したいと思っています。

当院のみならず、獣医療全体にとって有益な病院間のネットワクーク作りを進めていきます。

常に新しい情報を取り入れ、一般診療のレベルを高く維持すること、それは病院としての永遠の課題です。
すべての獣医師は内科に卓越していなければなりません。仮に外科専門獣医師であっても内科ができなければ獣医師としては半人前。すべての獣医師が内科に真摯に取り組み、その上でいろいろな診療分野も広くカバーしている総合病院を目指しています。
高度医療の分野でも高い質をもって取り組んでいきたいと思います。
CT、再生医療、免疫療法、オゾン療法、凍結精液の人工授精、血液透析、猫の両側甲状腺切除、人工尿管設置術など他院であまり行っていない治療もおこなっていますが、さらに特化した分野を広げ他院からも紹介をしていただけるよう広い範囲で患者さんに貢献することができれば喜ばしいことだと考えております。
また、特殊な分野におきましては大学の先生方、夜間救急病院、高度医療専門病院、脳神経専門病院、眼科専門病院、整形外科専門病院などと連携をとって皆様の要望される高度医療に十分対応できるように努めています。
無理にどんな症例でも抱え込むことは好ましいことではありません。困難な症例は安心できる専門病院にご紹介するなどネットワーク作りにも力を入れており、最後まで責任をもって皆様に満足していただける獣医療を提供したいと思っています。
獣医療はまだまだ発展途上であり、当病院も他の熱心な獣医師たちと一緒に、熱意をもって難治療や高度医療にかかわって獣医療に貢献していきたいと思っております。

常に最新の知識と技術、そして設備の充実が生命を助けることに繋がる。

現在の獣医療は医療と同じく日進月歩です。
状況によっては、この間まで正しかった医療が正しくないことさえ起りえます。常に我々は最新の知識と技術を獲得し続けることと同時に新しい設備を充実させていく必要があります。
現在、一般診療以外で、いろいろな先進医療を行い、医療機器の充実を図っています。
医療器具はやはり高額なので購入に苦労しますが、この機械があればこんな治療ができると思うと買い求めてしまいます。
ただ、ハードがあっただけでは役に立ちません。それを使うソフト(人材)面の教育と充実にも心を砕き、さらに力を入れていきたいと考えています。

猫の両側甲状腺摘出手術の技術を獣医業界に広めたい。

はじめての猫の両側甲状腺摘出手術を行ったときは両側摘出をすると亡くなると言われていた時代でしたのでうれしかったというよりほっとしました。
自分が飼っていた猫でしたので思い切って行うことができてよかったと思います。この猫を飼っていなければ積極的に手術を行うこともなかったかもしれません。内科でコントロールするのと外科を行うのでは、あきらかに予後が変わってしまいます。全国にこの手術を行える獣医師を広めていくことがライフワークと思っています。

「誠実に努力する人に運命は開ける。」渋沢栄一

今の方々には信じられないかもしれませんが、私たちが学生だったころは小動物診療で食べていくことが厳しく、獣医学科を卒業したら公務員か企業、または大動物診療に勤めるのが普通の時代でした。
在学中に父を亡くしていましたので、学費は兄にも援助してもらいアルバイトをして無事卒業できました。
どうしても小動物の臨床にたずさわる夢があきらめきれず、師匠である岸上正義先生に相談に行きました。
どんな世界でも一流になれば食べていけると助言をいただき、母と兄の応援によって、自分の念願であった小動物の臨床に携わることができました。
「人間まじめが大切だ。コツコツ頑張れば報われる」という言葉を師匠に言われ、今でも心に残っています。
「どんな世界でも一流になれば食べていける、やる気があるなら私がお前を一流にしてやる」といってこの世界に受け入れてくれた師匠。
いろいろな学会でお会いして技術や知識を惜しげもなく教え可愛がってくれた先輩諸氏。
開業していく中で、一緒に悩み、共に学び、切磋琢磨した同志。
開業後、新病院を建てる時に「獣医師でも頑張ればしっかりした生活ができることを世間に見せつけてやれ、そのためなら最大限の協力をする」と言ってくれた近隣の先輩先生。
臨床はしていないけど、私も獣医師だから頑張っている人に協力したいと、土地に病院の建物をたて賃貸してくれた先輩獣医師。
勤務してくれ一緒に頑張ってくれたスタッフ。
仕事ばかりであまり父親らしいことをできなかった私を支えてくれた家内や家族。
決してお金にも恵まれていなかった私がここまで病院を大きくすることができたのは良い人たちにめぐり合えたからであり、真面目が大切という言葉が私を支えてくれたからだと思っています。

最後に。

一獣医師として、JAHAの外科認定医を取得し外科一般とくに軟部外科を得意としています。
猫の甲状腺両側摘出は当院が得意としている手術のひとつです。
上皮正体の機能を残すことが困難なため行っている病院はきわめて少数です。
しかし、内科によるコントロールでは残念ながら完治はできず寿命も限られたものになってしまいます。
猫の甲状腺機能亢進症における両側摘出手術を日本ではじめての報告を行って以来たくさんの症例の手術をおこなっています。

また、InternationalCanineSemenBank認定繁殖工学師を取得し、繁殖学も得意とする分野のひとつです。
専門的な繁殖の知識をもって対応しており、全国より口コミで患者さんが来院され、血中プロゲステロンの計測による排卵特定、不妊治療、精子評価、内視鏡による人工授精、輸入凍結精液による人工授精などを行っています。

歳はとりましたが、まだまだオールマイティでありたいと思っています。
皮膚病、内科、内分泌、眼科等、興味のある分野はまだまだ尽きません。