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若齢の猫の膝蓋骨の病気
21年05月10日
高齢の猫では関節炎が多いことはよく知られていますが、若い猫にもあることはご存知でしょうか。
一つ目は犬では言わずとも知れた膝蓋骨脱臼ですが、猫でも基本的には同じです。
ただ犬と比べて発症は少し遅めで3歳での報告が多いようです。
股関節形成不全を併発している場合があり、重度の場合は前十字靭帯断裂を引き起こします。
治療方法は犬と同様に手術で良好な経過が得られてくれるようです。
二つ目は膝蓋骨の疲労骨折になります。
こちらは膝蓋骨脱臼よりも早めの2歳未満での発症します。
また、半年齢を過ぎても乳歯が抜けないあるいは永久歯がない。というような猫ちゃんで発症することが多いことが知られており、なかなか興味深い疾患です。
ただ、病的な骨折であるため外科治療も難しく、さらに膝蓋骨から始まり座骨や恥骨、大腿骨や上腕骨などにも症状がでる厄介な病気です。
膝蓋骨に対して基本的には保存療法での経過を見ていきながら付き合っていく病気になります。
中々レアな病気ではありますがこんな病気もありますので是非心に留めておいてもらえばと思います。
S.A
猫ちゃんの健康診断に心臓のエコーはいかがですか?
21年05月10日
猫の心筋症、特に肥大型心筋症は14%、若齢から恒例まで実に7匹に1匹と多くの猫が罹患していることが報告されています。
メインクーンとラグドールには遺伝子変異も発見されています。
しかしながら検出率としては12%以下とすごく低いことが知られています。
というのも、重度の心筋症でも心雑音が聞こえる確率は50%ほどで、症状が出てから発見する場合も少なくありません。
重篤な症状としてはうっ血性心不全、つまり肺水腫・胸水・腹水がたまってしまった状態や、血栓塞栓症があげられます。
このうち血栓症は心筋症の猫の10%で引き起こされる症状で、激痛を伴う後肢の麻痺が多く認められます。
さらに一度起きてしまった猫での再発のリスクは血栓症を発症していない猫の30~80倍にもなると報告されているため、予防が重要な病気であることが
もし未然に発見し、薬でのコントロールができれば寿命はぐんと長くなることが期待できます。
検査としてはタイトルの通り心臓エコー検査になりますので、麻酔などのリスクもなく行えることがメリットです。
年に1回のワクチンの際にでもぜひ検討していただければと思います。
S.A