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皮膚にできもの!受診のタイミング

20年12月15日

「できものができました」「イボができました」とご来院される方が多くいらっしゃいます。

皮膚腫瘍は、犬の腫瘍のうち最も多くを占めると言われています。種類も多く、良性・悪性と混在しますが、80%以上は良性であるとされています。

しかしながら、腫瘍ができる場所や年齢、その見た目などで良悪の判断はできません。

2-3mmの小さな腫瘍が悪いものである可能性もあれば、コブシ大の腫瘍が良性であることもあります。

では、良性か悪性かはどのように判断できるのでしょうか?

基本的には、動物病院を受診いただいた場合には、「細胞診検査」を行います。

細い針で腫瘍から細胞を採取し、染色して細胞の形態を確認する検査です。

しかし、これは確定診断にはなりません。

ある程度の目安にはなりますが、診断の確定には「病理組織検査」が必要になります。

そのためには腫瘍の一部または全部を摘出し、検査しなければなりません。

では、どの程度早く病院を受診するべきでしょうか?

すべてに当てはまるわけではありませんが、悪性のものにはいくつかの傾向があります。

まずは、成長速度が速いことです。

見つけた時に2-3mmだったものが、2週間後に3cmになっていたなら、それは驚くべきスピードで大きくなっていると言えます。すぐに受診しましょう。

他には、きれいな形をしておらず、表面が崩れて潰瘍化しているものです。

腫瘍が大きくなるためには血流が必要です。

血流が届かない表面は早々に崩れることがあります。

また、赤く炎症が起きているときにも早めの受診をおすすめいたします。

良性であっても、できた場所や成長スピードによっては切除をおすすめすることもあります。

いずれにせよ、迷った場合にはぜひご相談くださいね。S.K

2020年・猫の甲状腺機能亢進症の手術

20年12月15日

2020年も1ヵ月に1頭以上のペースで手術がありました。年齢は、下は8歳、上は20歳の猫ちゃんです。全例において問題なく手術は終了しており経過良好です。上皮小体の付着部位は甲状腺の中央部に位置し強固に付着しているものが多くを占めており上皮小体への血管温存と温存した血管をつけたまま筋肉内への埋没手術で術後のカルシウム値も安定しております。やはり特殊なケースを除いては上皮小体を無作為にとりだし筋肉内に埋め込む手術はさけるべきであると考えます。導入期におけるチアマゾールの投薬での副作用としては血小板や白血球が極端に少なくなった例、肝炎を起こした例があり、やはり内服療法では定期的な血液検査の重要性をつよく感じます。もちろん無事手術にて対応しております。多くの甲状腺機能亢進症の猫ちゃん達が手術をうけて完治していただけることを希望いたします。S.S

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