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猫の便秘について

20年10月15日

便秘とは、排便回数が低下したり、宿便が長期間停滞し、しぶりを伴う排便困難が認められることを言います。犬にはほとんど便秘はないとされていますが、猫はいろいろな要因から便秘を起こすことがあります。猫の便秘は、器質的便秘もしくは機能的便秘の2種類にわけられます。器質的便秘とは、身体の構造の異常によって便の通過が妨げられることによって発生し、そのほとんどは骨盤狭窄によるものとされていますが、稀に消化管内や骨盤腔内の腫瘍による通過障害なども存在します。機能的便秘には、神経異常や消化管の運動性の低下によるものの他、排便を我慢しすぎたことによって直腸襞の刺激に対する感受性が低下することによるものがあります。秘はその期間が長ければ長いほど、宿便への水分の再吸収が起こる為、さらに排出しづらくなります。ひどくなれば、嘔吐や食欲不振といった消化器症状が認められることもあり、全身状態の悪化にもつながります。治療方法は、直接溜まった宿便を肛門から排出する用手排便、浣腸がメインとなります。それらの処置後、再発防止のために、便を柔らかくするお薬を使用します。骨盤狭窄による器質的便秘の場合には外科手術が適用となることもあります。S.K