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猫の甲状腺機能亢進症の治療:内科療法?外科手術?どちらを選ばれますか。
18年09月28日
猫の甲状腺機能亢進症になったとき一生涯抗甲状腺剤の内服治療を受けて行かれますか?それとも手術をして完治をめざしますか?悩まれているかたも多いと思います。当院では多数の手術を実際におこなっており、手術に関する論文や症例発表も行っています。甲状腺の治療で良く聞かれる質問の答えを列挙してみます。①費用は?:手術を行った方が内服治療に検査を行って継続するより安価。:②術後は手間いらず。術後甲状腺ホルモンの内服が必要なのは2%以下。③毎日2回の抗甲状腺薬の内服は大変で猫ちゃんとの信頼関係も崩してしまうことがある。④内服の副作用は2割以上の猫におきる。食欲不振、嘔吐、痒み、貧血など。⑤内科療法により甲状腺ホルモンがコントロールされていても実際には甲状腺機能亢進症は進行していく症例も多くあり、外科療法に比べ短命。腎不全、心不全を進行させる。⑥手術の平均年齢は16歳で比較的高齢でも安心。⑦約半数が両側摘出ですが手術における問題は今のところ全症例においてなし。写真は私の飼い猫で日本で初めて両側摘出手術を症例報告した猫です。抗甲状腺薬を投与しホルモン値は良好だったにもかかわらず食欲不振で体重1.16㎏になり不整脈も落ち着かず、思い切って手術をしたところ経過良好で10ヵ月後には2.88㎏になり天寿を全うしました。この経験より手術をお勧めするケースが多くなっています。 S.S