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幹細胞療法(再生医療)

11年09月20日

再生医療とは、通常では再生しない組織とその機能を、自己の細胞を用いて再生をはかる比較的新しい治療法です。幹細胞療法では、幹細胞と呼ばれる様々な細胞に分化可能な細胞を用います。骨髄液中の骨髄幹細胞、脂肪組織内に存在する脂肪幹細胞が、多能性間葉系幹細胞として良く知られています。実際に、骨・筋肉・血管などに再生することが期待されています。
幹細胞療法は基本的に、患者自身から採取した細胞を増殖し、目的にあった細胞に分化・誘導した後、患者本人に再移植します。そのため、拒絶反応などの副作用が起きる可能性が低いというメリットがあります。
現時点において、骨髄幹細胞の方が臨床応用の数が多く、脊髄損傷などで成果を挙げています。しかし、脂肪幹細胞の方が、入手法が簡便であることから現在研究が進められています。
治療が期待されるもの
・骨癒合不全…幹細胞が血管に分化、骨折部位の骨膜形成に寄与。
・脊髄損傷…幹細胞が血管に分化して損傷部位の血流を回復。神経細胞に分化するとい説も。
・炎症性関節炎…炎症部位に幹細胞が集積し、血管形成、軟骨に分化。
・腎不全…糸球体における血管形成、血流の回復。
幹細胞療法は、まだ臨床データは多くないですが、今後、治療が不可能、困難であった疾患への応用が期待できる治療法です。疑問・不明な点があればご相談ください。