南が丘動物通信トップ
最近のブログ
最近のエントリー
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
分裂発情
21年05月15日
不妊の原因にはいろいろありますがわんちゃんには分裂発情という症状があります。このとき陰部の腫大や出血、雄の許容などの発情前期と同じ様子を示します。卵胞の発育やエストロゲンの上昇も確認されるのですが、排卵はおこらず卵胞は閉鎖してしまいます。排卵は起こりませんので受胎することもありません。この時に2-10週ほどで再度発情がきて正常に排卵にいたれば受胎が可能です。一方で繰り返し過ぎる場合には排卵障害を疑う必要があります。
当院では発情兆候の稟告からホルモン検査で排卵日を予測していますが、時折プロゲステロンの上昇のないまま発情兆候が落ち着いていくような症例を見かけます。分裂発情は現状内在疾患が伴わないとされており、次の発情兆候が来るのを待つことになります。検査の回数もかさみ、すっきりしない問題ですが忍耐強くみていきましょう。K.Y