南が丘動物通信トップ
最近のエントリー
- 2024年
- 2023年
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
5月16日JAHA国際セミナー 猫の角結膜疾患に対する診断アプローチおよび最新治療
カテゴリー:セミナー
21年05月27日
Dr.David J Maggsによる猫の角結膜疾患のセミナーでしたがいろいろな意味で考え方を新たにしてくれたセミナーでした。猫のヘルペス、クラミジア、角膜黒色壊死症、好酸球性角膜炎、細菌性角膜炎について詳しく学びました。ヘルペスの治療でFumciclovirのは赤ちゃん猫に対してもより積極的に用いることが必要であったり、点眼液に対する反応性が思ったよりも短時間であったりいろいろと新たに考えさせられるところが多くありました。現在、結膜癒着予防効果のあるマイトマイシンCが手に入らなくなった今、赤ちゃん猫に対するより積極的な内服治療が必要になっているのかもしれません。またクラミジアが発生した場合にドキシサイクリンを4週間すべての飼い猫に内服することにより完全に撲滅できるという考え方で治療することが好ましいということでした。どうしても点眼療法で治療を考えてしまいがちですがご家族の方に選択肢を提示することも必要となると思います。あと特に強調されていた治療にはヘルペス、クラミジアに対するヒアルロン酸点眼薬の有用性でした。細菌性角膜炎に対しては角膜が溶解してしまい他の動物では眼球摘出しか選択肢がない症例でも十分な治療を行えば視力も失わずに完治できる可能性があることを画像で見せていただきました。非常に役に立ち素晴らでしい講演で、WEBでおこなった質問会もうまくタイミングや通訳をふくめて素晴らしいものでした。私たちも獣医師会等でWEB講習会を行っておりますが素晴らしい手本にできるセミナーでした。
S.S