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最近のエントリー

6月6日 第11回ざっくばらんケースレポートミーティング 岩手大学南雲隆弘先生に「犬の会陰ヘルニアの術式を考える」

24年06月06日

兵庫県開業獣医師会(ベッツひょうご)第11回ざっくばらんケースレポートミーティングで今回は岩手大学南雲隆弘先生に「犬の会陰ヘルニアの術式を考える」をテーマに講演を行っていただきました。会陰ヘルニアは、高齢の未去勢オスに発症しやすい代表的な病気で手術方法がいろいろありますが残念ながら再発しやすい病気でもあります。いろいろな状況に応じての手術方法の選択と再発しにくいような工夫、筋肉が萎縮しているような重症症例に対しての方法などいろいろご紹介いただきました。参加した会員も苦労している人もおおかったとみられたくさんの質問がたくさんでて参考になりました。この会は会員同士が意見交換情報共有できるようどんな質問も遠慮なくできればというコンセプトで録画もせずおこなっています。毎回すばらしいない講演内容で公開していないのがもったいないくらいですが。期待しています。  S.S 

6月2日 日本獣医再生医療学会 第19回年次大会

カテゴリー:セミナー

24年06月02日

 横浜ワールドポーターズで開催された第19回日本獣医再生医療学会年次大会に参加してまいりました。メインテーマは慢性腸症に対する幹細胞療法についてでした。近年幹細胞療法は様々な疾患に応用されていますが、特に注目されている疾患のひとつです。大阪公立大学の鳩谷先生が慢性腸症の概要、東京農工大学の大森先生が慢性腸症の食事療法やプロバイオティクスについて講義していただき既存治療について再確認できました。PARMの福田先生、日本獣医生命科学大学の手嶋先生に慢性腸症に対する幹細胞療法について講義していただきました。幹細胞療法は総じて3040%の症例に有効で、若い犬のほうが有効率が高いようです。柴犬は難治性慢性腸症が認められますが、やはり幹細胞治療においても反応は芳しくないようです。基本となる食事療法等に併せた治療の選択肢として当院でも検討できたらと思います。

 基調講演として株式会社ビジョンケアの高橋政代先生の講義がありました。iPS細胞を用いたヒト網膜の再生医療についてでしたが、再生医療が標準治療になるためにどうすれば良いのかを常に考えておられ、情熱を感じた素晴らしい講演でした。Min Koo先生の韓国における動物医療と幹細胞治療についての講演もとても興味深いものでした。

 来年は第20回目となる記念大会になるそうなのでとても楽しみです。

 T.S.