胆嚢粘液嚢腫の犬が紹介症例として来院されました。粘液嚢腫とは胆汁が本来液状であるべきものが固くゼリー状になり十二指腸に排泄できなくなる病気です。黄疸の値が高くなっており、エコーで胆嚢から総胆管にかけて拡張しているのが確認されました。CTでは総胆管に胆石や腫瘍、膵炎などの異常は認められず手術となりました。胆嚢を肝臓から剥離し、切開すると胆汁は硬いゼリー状になっており内容成分を取り出したあと洗浄、十二指腸に通過を確認したあと胆嚢を摘出しました。近年、胆嚢粘液嚢腫は犬で多発するようになっておりすぐ命に係わる症例が多いので注意が必要です。経過良好で回復してきてくれています。
S.S