南が丘動物通信

猫がネズミ捕りに引っ掛かったら 20年12月10日

年に数回ネズミ捕りにひっかかり、糊のべたべたをつけてくる子がいます。このべたべたはとりもちと言い、ネズミ捕りやゴキブリほいほいに使われています。

では実際にそんなとりもちがついたらどうしたらいいでしょうか。

・まず水で濡らしてはいけません!

とりもちの成分は油に溶けるため、水でぬれてしまうと油がうまくなじまなくなってしまいます。

用意するものはオレンジオイルが入った洗剤です オリーブオイルなどの食用オイルでも取れますが、オレンジオイルの方が効果的です。オレンジオイルの入った洗剤は最近ではホームセンターで購入することができますよ。当院ではディゾルビットという天然のオレンジオイルの入ったシールや接着剤のべたべたをはがす汚れ落としを使っています。

毛ととりもちの付着部にスプレーし、よくもみこんでなじませてから、タオルなどで剥がし取っていくようにします。べたべたが広がらないように小麦粉を全身につけるもの一つの手ですね。 もちろん食用のオリーブオイルなのをなじませて取ることもできますよ。オレンジオイルは使用後は水拭きが推奨されているので、除去後のシャンプーは必須になってきます。一度のオイルを使った処置やシャンプーでは取り切れないため、オイルでほぐしてシャンプーをするを何度も繰り返すので猫ちゃん自身の体力も使う作業になってきます。様子をみながら行ってください。

あとはくしを使って毛を引っ張ることや、ハサミで毛を切ってしまうことはやめておきましょう。毛が引っ張られると痛いですし、毛の先に付いたべたべたを切ってしまうのはいいですが、切りすぎて皮膚も切ってしまう人が結構いるので注意が必要です。

かなり時間と根気のいる作業になり、暴れる子も多いので、どうしても自宅で出来ない場合は、病院で鎮静をかけて処置することが必要になります。

興奮して手がつけられなかったり、自宅でどうしようもない場合はまず病院に相談してください。

Y.N.

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