標本の採材・染色・顕微鏡操作―正しい評価のために―
講師 小笠原 聖悟 先生
米国獣医病理学専門医(臨床病理)・アイデックスラボラトリーズ株式会社・小笠原犬猫病院
葉月会WEBセミナーの臨床病理学シリーズ第1回は、細胞診の採材、染色、顕微鏡操作についてご講義していただきました。
細胞診は、どうしても、組織診に比べると、限定的なものになりますが、その迅速性、非侵襲性は大きく勝っているため、行うことが多い検査です。その細胞診による診断をより価値のあるものにするために、自分で診断するにあたっても、あるいは、病理学専門医の先生にスライドの評価を依頼するにあたっても、まずそもそもの採材を正しく行うことから重要である、ということを再度認識しました。
診断価値のある標本を作製するためには、適切な場所から、多数の生存細胞を、正しく染色することが必要不可欠です。その3つが重要であることはもちろん認識していることなのですが、では具体的にどうするのか、ということを丁寧に教えていただきました。特に、ある程度感覚的になってしまうスライドの引き方について(引きガラスを引くタイミングなど)、病理専門医の先生のコツなどは、明日からの診察でも生かしていきたいですね。
M.K