口腔内腫瘍 上顎骨切除手術
廉澤 剛先生
酪農学園大学 獣医臨床腫瘍学研究室
口腔内の腫瘍は悪性黒色腫や扁平上皮癌など悪性度の高い腫瘍と、良性の腫瘍が半々くらいで存在します。悪性のものに関しては、手術をしても再発や転移をし、結局長くは生きられない患者さんはほとんどです。しかしながらそうといってそのまま放置してしまうと、顔貌が変化し眼球が飛び出してきたり、出血・呼吸困難などみているだけでつらい、という状況になることが多いのも事実です。そこから、動物のQOLを維持するための手術というものが選択肢の一つとして挙げられます。今回はとくに上顎の腫瘍に対して、発生場所によってどこをランドマークにして手術をしていくか、また手術時のポイントに関して画像、動画を用いての解説をして頂きました。
上顎の腫瘤はある程度大きくなってしまってから気づかれる方も多く、その場合にどうなっていく可能性があるか、選択してしてはどのようにしていくか、しっかりとしたインフォームドコンセントをしていけたらと思います。
S.A