南が丘動物通信

繁殖のための黄体ホルモン検査。 18年08月26日

繁殖させたい方にお勧めしたい検査が黄体ホルモン検査です。以前は膣スメア検査を行っていた時期がありますが残念ながら排卵日を予測するのは難しいようです。ICBSの資格を取るセミナーの中で膣スメア検査から排卵日をあてるゲームをしましたが10名ほどの参加者、講演の指導医を含め誰もあてることはできませんでした。スメア検査は、排卵後6日目にいきなり細胞のタイプが変わることが知られており遡って排卵日を知ることは可能ですが予測困難な検査です。

当院におけるブリーダーさんが出血に気が付いてから排卵までの日にちは3~28日とさまざまです。排卵日がわかることによるメリットは①一番理想的な交配適期がわかる。②仔犬の頭数が期待できる。③凍結精液の人工授精でも繁殖可能になる。④お産の日にちは排卵後63日になることが多く予測を立てることが可能。⑤帝王切開のタイミングがわかり早く手術をしたために育たないようなことを避けることが可能。

精子の生存期間は11日、卵子の生存期間は5日あり交尾から出産までの期間は理論上では58~71日間あることになります。そのことによりお産の日の予測立ては困難となります。

現在黄体ホルモンの検査は、検査センター、バイダスミニ、パスファーストが使用されていますが装置による差が大きいため注意が必要です。また検査センターに出していると時間がかかり間に合わないという問題がおきるためお困りの方は当院にご連絡いただければ、かかりつけ医さんと打ち合わせの上対処可能です。

S.S

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