第160回JAHA国際セミナー インターベンショナル・ラジオロジー
2018年1月20日 William Culp VMD, DACVS
インターベンショナルラジオロジー(IR)とはレントゲン透視装置や超音波装置、CT装置などを用いて体内にカテーテルや針などの医療器具を入れる治療法のことです。体に負担の少ない低侵襲な治療のため人医療ではかなり先進的ですが、獣医療ではそれほど日常的に行われているわけではありません。しかし徐々に報告例も増えているため、今回のようなセミナーが開催、当院でもなにか取り組めることはないかと参加してきました。
小型犬にとても多い気管虚脱におけるステントでは、ステントサイズの決定がとても重要であるそうです。尿道ステントとは違って挿入においてやり直しがきき、従来式のステントよりは合併症も少なくなっているようです。鼻腔狭窄では少しでも開通性のある症例ではバルーン拡張術を行った後に一時的ステント設置を行うそうですが、バルーン拡張術では鼻の中という狭い空間で行うためアプローチが特に難しいようです。
なかなかすぐに実践というわけにはいかない領域ですが、少しずつ情報を集めて準備をしていきたいと考えています。
T.S.