ハイリスク症例の麻酔管理
佐野 洋樹先生
米国獣医麻酔学専門医 ニュージーランド獣医麻酔学認定医
今回はハイリスク症例の麻酔管理に関しての講演をしていただきました。ハイリスク症例、特に緊急の疾患は予告なくやってくるため、いつでも対応できるような心構えと知識の確認が大切です。今回はそんな症例に対しての麻酔に関して詳しく教えていただきました。ハイリスク症例に対する麻酔薬といっても、その症状によってどのような導入剤が適用されるのかが異なり、また維持麻酔に関してもいかに体に負担がかからないような麻酔を心がけることが大切です。また普段行っている麻酔のモニタリングに関しても、低血圧に関して何が問題となっているのか、また何が必要なの等再確認しました。胃捻転、腹腔内出血、交通事故などの突発的な症例に対する麻酔のほか、重度の僧帽弁閉鎖不全に対する麻酔は、とてもリスクの高いものですが、必要となる場合はどうしても来ます。そんな時にできるだけ安全に麻酔を行い、且つどのような事態にも冷静に対処できるようにこのように知識の確認が大切であるということを再確認しました。
S.A