エキゾチック動物の外科医学
Jorg Mayer
DVM, MS, DABVP(ECM), DECZM(Small mammal), DACZM
Associate Professor of Zoological and Exotic Animal Medicine
College of Veterinary Medicine, University of Georgia
ジョージア大学でエキゾチック動物を専門に診察をされており、米国獣医師専門医認定機構において初めてエキゾチック伴侶動物での専門医認定を受けたMayer先生のセミナーに参加してきました。エキゾチック動物とは獣医の世界では犬猫以外の動物をさします。つまりウサギ、フェレット、小鳥をはじめ、ハムスター、ラット、モルモット、爬虫類など、すごく多岐にわたる分野であり、また大学教育はそれほど充実していないために、エキゾチック動物の勉強会は貴重な機会となります。
エキゾチック動物を診る上で大事なのはその動物がどんな生活をしているのかをまず知る事が大事だとおっしゃっていました。つまりその動物がどんなものを食べて生きているか、その栄養学が基本となります。ウサギにおいては乾草が盲腸壁を引っ掻くこと(scratch factorというらしいです)が、腸の蠕動運動の促進になること、また強制給餌のしすぎに気をつけることが勉強になりました。
またウサギでは痛みやストレスが強いと、それが状態を急変させる引き金になることがあり、まず先に鎮静させて少しずつ診察する上で重要で、逆にフェレットは最初に一気に原因を追及してから治療をするなど、動物種による違いもあることが印象的でした。
外科手術においては避妊手術が中心でしたが、ウサギの避妊手術に始まり、トカゲや鳥類の避妊手術もやられているそうで、手術動画も見せて下さいましたが衝撃的でした。ウサギの避妊手術は当院でも実施していますが、鎮静、鎮痛などの麻酔管理を含めた基本から見直しをすることができました。
T.S.