心電図検査(心電図波形の成り立ちと心拡大の評価法)
竹村直行先生
日本獣医生命科学大学 臨床獣医学部門治療学分野1
今回は日常的に行う心電図検査について基本から見直す講義でした。竹村先生の講義はいつも分かりやすく、ビジュアル的に理解することができました。
心電図は主に不整脈を検出するための検査ですが、そのためには心臓の刺戟伝導系から理解しなければなりません。心臓はペースメーカーから発された自発的な信号をスタートとして、刺激が心臓全体にいきわたるのですが、これによる心筋の興奮を検出するのが心電図です。体に配置されたいくつかの電極が、その方向と大きさを検出するのです。主にⅡ誘導と言われる、一般的に用いられる誘導法がありますが、それだけでなく、複合的にすべての誘導法を利用して不整脈を検出するべきという先生のお話に、その重要性を再認識させられました。
不整脈が重症化すると失神したり肺水腫を引き起こしたりするために、早期に正しく発見して不整脈の治療を行いたいものです。異常な心電図の理解のためにはまず正常な波形の理解が不可欠で、基本を今回のセミナーで確認することができました。次回は異常な心電図、つまり不整脈についてのセミナーがあるようなのでしっかり復習しようと思います。
T.S.