獣医呼吸器疾患シリーズセミナー
鼻腔・鼻咽頭疾患
日本獣医生命科学大学 藤田道郎 先生
今回の講義は鼻咽頭の異常についてでした。鼻腔・鼻咽頭はレントゲンでもわからないことが多く、確定診断を得るにはCT、MRI、組織検査が必要になることがほとんどです。ダックスフントのリンパ球形質細胞性鼻炎の診断に逆くしゃみがあるかどうかが役立つこと、また、若齢では生理反応の一つである逆くしゃみが突然出るようになるといった場合には、何らかの異常が起きている可能性が高く、逆くしゃみが原因で誤嚥性肺炎を起こすこともあると教えていただきました。突然の逆くしゃみの原因として多いのが鼻腔内の異物で、放置していると鼻咽頭狭窄を起こしてしまうこともあるので今後より注意して診察に生かしていきたいと思います。
M.M.