肩関節不安定症は内側および外側の肩甲上腕靭帯や肩甲下筋靭帯への軽い慢性外傷(すべりやすい床など)に起因するとされ、負重性の跛行や肩関節を外転させたときの角度が正常より大きくなります。様々な年齢や犬種でみられ、一般的なレントゲン検査よりも関節鏡検査が有用です。治療に関して外科的療法として関節鏡や関節切開術を行うことがありますが、主にはまず運動制限と理学療法での治療を行います。痛みが落ち着くまでは鎮痛剤と安静、場合によっては固定を行い、徐々に肩関節の周囲の筋肉の増強と関節の可動域を保つためのリハビリテーションを行います。変形性関節症などの併発などによって予後はさまざまですが、根気よくリハビリテーションしていくことが重要になります。
K.Y