今年は宮城で開催された上記大会に参加してきました。今大会の循環器学会のシンポジウムは、僧帽弁閉鎖不全症から続発する肺高血圧症の病態、診断、治療でした。
イヌの肺高血圧症の原因には、①肺血流の増加(先天性短絡疾患など)②肺血管抵抗の増加(フィラリア症、特発性肺高血圧症など)、③肺静脈圧の増加(左心不全など)の3つに分類することが提唱されていますが、フィラリア症の発生頻度の減少から③の場合で診断されることが多くなってきています。
僧帽弁閉鎖不全症に続発する肺高血圧症の治療法は、シルデナフィルという薬の報告が最も多くありますがこの薬は日本では購入できず、それ以外の薬では十分な情報が集まっているとは言い難い状況です。今後の早急な研究報告が期待されます。
T.H.