南が丘動物通信

異所性尿管 10年07月20日

腎臓と膀胱をつなぐ管を尿管といいます。異所性尿管とは尿管が膀胱に開口せず、子宮、膣または尿道に開口している状態をいいます。そのため、異所性尿管では持続的な尿漏れがみられます。尿は酸性であるため、雌犬ではこの尿漏れが膣や外陰部の炎症の原因になることがあります。
この病気は3~6ヵ月齢に発見されることが多く、雌は雄の8倍も発生頻度が高いといわれています。また、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアやフォックス・テリアそしてミチュア・プードルとトイ・プードルでは発生リスクが高くなります。
静脈内に投与された造影剤によるX線検査でこの疾患を診断することが出来ます。また尿管を正常な位置へ開口させる外科手術で治癒しますが、重度な場合は障害のある尿管と腎臓を摘出することが必要となります。