犬猫の胸腺腫の外科療法
廉澤剛先生
酪農学園大学 獣医臨床腫瘍学研究室
胸腺腫という腫瘍は、前縦隔という胸腔内に発生する腫瘍です。治療の第一選択は外科手術になりますが、胸腔内という部位と解剖の複雑さから難しい手術に分類されます。今回は廉澤先生から手術のポイントなる部分を動画つきで解説していただきました。
縦隔は解剖が難しく、内胸静脈の分枝については勉強になりました。特に前大静脈の剥離ははがしていく方向に気をつけるべきとのことでした。また開胸手術は強い痛みも伴うため、ペインコントロールについても講義していただきました。
そもそも診断から難しい腫瘍ではありますが、遭遇したときにあわてないようしっかりと復習ができました。
T.S.
猫の内分泌疾患2
石田 卓夫 先生
前回に続いて、猫の内分泌疾患についてのセミナーでした。特に、今回はあまり日常診療では見かけない症例についてのお話しがメインでした。
甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症は犬には多い疾患としてよく知られていますが、猫でも報告例はあるものの、あまり多く出会う疾患ではありません。たとえば、猫の副腎皮質機能亢進症は、糖尿病がコントロールできないことや皮膚が破れてしまう・・といった主訴から他のものを除外して発見されることが多いようです。
今回、お話しいただいた各種検査方法や臨床データ等をしっかり頭に入れて、あまり見かけない病気についても、しっかり鑑別し、見逃さないようにしていくことが重要ですね。
M.K