葉月会セミナー 耳の外科
酪農学園大学獣医学類 廉澤 剛 先生
今回は、耳の外科についての講義を受けました。耳に出来る腫瘍の切除は、容貌に関わる問題があります。毎日顔をみる飼い主様への十分な説明、可能な限り要望に応える必要性を感じました。また、耳道の切除は、顔面神経を傷つけることでの顔面麻痺という合併症などがあります。解剖を踏まえた講義や実際の症例はとても勉強になりました。 M.N
iVEATセンター長兼代表取締役
アメリカ獣医放射線学会認定専門医
宮林 孝仁 先生
今回は最後の超音波実習とテストでした。眼、健、甲状腺の見方を学びました。普段はあまり使わないものですが、知っておいて損はないものだと思います。特に網膜剥離の診断には積極的に使っていきたいと思いました。
テストは実技試験と筆記試験がありましたが、二人とも何とか合格できたようです。今後も練習して診察に生かせるように日々精進していきます。
M.M.
急性膵炎・慢性膵炎の病態と対応
東京農工大学獣医外科学研究室 准教授 福島隆司先生
日々の診療の中で急性膵炎に遭遇する機会はかなり多いです。様々な理由により膵臓自体の防御機構が破壊され自己の消化酵素により膵組織自体にダメージが引き起こされます。膵臓のみならず、周囲の消化管や肝臓などにも影響が波及し、急激な食欲不振および嘔吐などの急性症状を認めます。急性膵炎から慢性膵炎に移行する症例も少なくなく、早期診断とそれに続く適切な治療を必要とします。
今回福島先生には、実際の症例の写真も交えて、急性膵炎の診断時における超音波検査所見を中心に講義していただきました。
H.B.
実際の症例から考える眼科学⑤~水晶体疾患PART1~
辻田 裕規 先生
北摂ベッツセンター、米国獣医眼科専門医
水晶体が白く濁ってくる病気には白内障や核硬化症(加齢性)が代表的です。核硬化症は加齢性の変化で視力もあるので良いのですが、白内障の場合ぶどう膜炎や緑内障をも引き起こす可能性があり注意が必要です。白内障は進行度、年齢、位置によって分類をします。遺伝的要素が大きくかかわるものもあり、ボストンテリア、コッカ‐スパニエルなどは進行が速いものがあるので経過観察も注意が必要です。また、糖尿病罹患犬は糖の代謝経路が正常と異なるため75%が一年以内に白内障を発症するようです。
今回のセミナーで、白内障を診るにあたり大切なことは白内障の進行度により手術を勧めるタイミングをしっかり見ることと、定期的に健診を行い進行をみていく事だと思いました。手術をしなくても大丈夫なのか、手術をしたほうがよいのかは犬にとっても飼い主様にとっても大きな選択になるのでそこをしっかり見極められるようにしたいです。
M.M.
北海道で行われた上記学会に参加してきました。これまで積極的に認定医講習会を受講してきましたが、今回受講したことにより残る講座は2つとなりました。基礎から学び、より深く循環器疾患ついて学んだ知識を日々の診療に生かして生きたいと思います。