胃と腸管の外科
酪農学園大学
廉澤剛先生
前回は胃・小腸の外科について講義していただき、後編の今回は大腸についてお話していただきました。大腸(盲腸、結腸、直腸)の中で腫瘍の発生が最も多いのは直腸だそうです。外科療法として大腸の全周切除もしくは部分切除、全層もしくは粘膜引き抜き術が挙げられます。直腸を切除する際、直腸には動脈のループがないため、いかに血管を温存して切除するかが重要であるということを教えていただきました。
大阪国際交流センターで開催されましたWJVF第2回大会に参加してきました。
腫瘍学シンポジウムでは肥満細胞腫について最新の知見について教わりました。
犬の皮膚肥満細胞腫はその悪性度によってグレードⅠからⅢに分類されていますが、その予後について不明確な部分もあります。たとえば、グレードⅡでは予後のいいグレードⅡと予後の悪いグレードⅡが存在しています。その曖昧なグレードⅡをなくして、グレード分類を2段階で行うという試みがなされているそうです。
今後、2段階でのグレード分類が定着すると、その予後判定がより正確に行えるのではと期待しています。
6月17日 志学会6月例会
内視鏡挿入のポイント
講師 AVSスタップの皆様
今回は、内視鏡実習がありました。普段の勉強会と異なり実習方式であり、貴重な経験を積む事ができました。
実際の犬で、胃から十二指腸にかけて検査しました。
1人の実習時間は、長くはないですが、それでも、指導を受けながら行う内視鏡捜査は、大変興味深いものでありました。
葉月会セミナー リンパ腫の細胞診
アイデックスラボラトリーズ
平田 雅彦 先生
リンパ腫といっても様々なタイプに分けられます。
そのグレード、細胞のタイプによって、挙動・予後が違ってきます。
細胞診だけでの判断は困難な部分も多いですが、
細胞の形態などの見方を教えていただきました。
細胞診は侵襲の少ない検査なので、最大限の情報が得られるよう活かしていきたいと思います。
今回は春季合同学会が大宮ソニックシティで行われました。
シンポジウムは「肝胆道系疾患の外科と画像診断」を聞きました。
CTがなどの画像診断が注目されていますが、エコーの重要性を
再認識しました。
教育講演の「皮膚形成外科」ではたくさんの症例の写真をみられて
手術の参考になりました。
12日には、菅野がリフレッシャーコースの「断脚術」
を講演させていただきました。多数の参加者の方々に
お聞きいただきありがとうございました。
皮膚の腫瘍
東京農工大学獣医内科学研究室
岩崎利郎先生
皮膚の腫瘍はその発生母地の違いにより、大きく三種類(上皮系細胞由来、間葉系細胞由来、メラノサイト由来)に分類されます。今回の講義では、代表的な皮膚腫瘍の外見的特徴や好発犬種、予後などについて、腫瘍の外観や病理組織の写真をまじえて講義していただきました。今回の講義内容を日々の診療に反映して、皮膚腫瘍の早期発見・診断・治療に活かしたいと思います。
iVEAT 宮林 孝仁先生
今回は、腎臓および副腎の描出方法や描出された画像の解釈について実習して頂きました。特に副腎は、犬において発生の多い副腎皮質機能亢進症の診断の一助となるため、正確な描出や様々な方法での描出が必要とされます。今回の実習でその描出方法を丁寧に教えていただき、診断の精度の向上に繋がったと思います。