南が丘動物通信

2月19日 葉月会セミナー 09年02月20日

細胞診 その5
IDEXX 日本小動物医科学研究所 平田 雅彦先生

第5弾の今回は、皮膚に発生する上皮系腫瘍と独立円形細胞腫瘍について、細胞の特徴を詳しく講義して下さいました。腫瘍の中でも体表に発生するものは細胞診をしやすいので、正確な知識を得ることでより有用な情報を飼主様に提供できます。経験をつまないとなかなか細胞診は上達しませんが、普段の診察の中でもする機会の多い検査なのでしっかり勉強していきたい。

2月17日 葉月会セミナー 09年02月19日

Dr.岸上の教科書に載ってないシリーズ
第4弾 骨折治療の新しい基本
岸上獣医科病院 岸上 義弘先生

骨折の整復方法は、ギブスのような外固定と、手術を行う内固定に大きく分かれます。外固定も、固定法、固定期間は状態や年齢によって様々であり、また内固定も、プレート法、ワイヤー法、髄内ピンなどなど様々な方法があります。その中でどの治療方法を選択していくか、レントゲンの前でとても悩みます。岸上先生は以前から紹介症例を数多くされており、その経験された多くの症例のレントゲン写真を見せていただき、各整復方法の、気をつけなければならない点を教わりました。特にトイプードルやイタリアングレーハウンドといった、ジャンプする前肢が細い犬種の、前足の骨折の整復は、大型の犬種と比較して、とても難しいですが、比較的見かけやすい骨折です。落下が最も大きい原因のひとつです。骨折の勉強をするとともに、やはり、これらの犬種のオーナー様には、落下に気をつけてもらうよう、普段からお声をお掛けしたいと思いました。

2月1日 甲状腺腫瘍摘出手術 09年02月02日

葉月会・酪農学園大学 廉澤 剛教授執刀手術

今回は、右の甲状腺腫瘍の摘出術を行いました。当初は大きく内出血もしやすかったようですが、前日には小さくなり、出血によって大きく見えていたと考えられました。CTによる検査ではあまり血管が入り込んでいなくて甲状腺癌でなくそれ以外の腫瘍も考えられました。甲状腺の周囲は、神経や血管が入り混じっている部位なのですが、今回は、上手く温存することが出来ました。同じ甲状腺腫瘍でも、もっと、神経や血管が入り混じっているものもあり、症例によって、まったく異なるというお話でした。

1月31日 葉月会セミナー 09年02月02日

葉月会セミナー

酪農学園大学 廉澤 剛教授

今回は、次の日の手術症例が、甲状腺の腫瘍であったため、甲状腺の解剖と、過去の症例と、また先月皆でディスカッションした症例のその後と、その解剖等を教わりました。甲状腺のある場所は、神経や血管が入り組んでおり、喉頭麻痺等を起こしてしまう恐れがある部位です。あまり、普段遭遇しない病気であるからこそ、廉澤先生のご経験された話は貴重で興味深かったです。またディスカッションした症例は、良くなってよかったのですが、ディスカッションしたからこそ、心に強く残り、自身の経験の1つになることが出来ました。