南が丘動物通信

短頭種気道症候群の手術は暑くなる前がお勧めです。 23年04月02日

今年に入ってから短頭種気道症候群の手術がとても増えています。興奮すると失神する、暑くないのに熱射病という危険な状態での手術もありました。ブルドック、パグ、フレンチブルドックのような犬種は気道の通りが悪いため年齢が進むにつれて問題を起し易くなります。熱射病をおこしたり気管の狭窄をまねいたり、運動不耐性、失神、ゆくゆくは寿命に強く関わる病気です。鼻がペッチャンコのほうがかわいいということで品種改良をされているのですが、そのせいで外鼻腔狭窄、軟口蓋過長、喉頭小嚢の外反、気管低形成、喉頭虚脱、扁桃肥大が起こりやすくなっています。いびきをかく、おならをよくする、呼吸音がうるさい、呼吸困難などの症状がある場合は要注意です。年齢が高くなると手術をしても回復できないばあいもあり、時期的には若い時期が好ましく、4歳までにおこなうことが強く勧められています。短頭種を飼ってられる方はよく観察していただき該当するようなことがあれば手術も検討していただくことをお勧めいたします。

S.S  上写真:ファームプレス犬の診療のためのインフオームドコンセントアトラスより引用、下写真:左側が術前の鼻孔右側が術後の鼻孔

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