南が丘動物通信

ウサギのSAA 22年10月22日

SAA(血清アミロイドA)とは猫で一般的に測定される炎症反応が起こった際に上昇するたんぱく質の1つで、当院でも診察で活用しています。

今までは猫での利用のみでしたが、ウサギでも活用できるのではないかという報告がありました。

それによるとウサギの食欲不振でよく遭遇する、胃のうっ滞では上昇を示すものの、歯の過長では骨に異常が出るとほど重篤なものを除いてSAAの上昇が認められなかったことがわかりました。他にも泌尿器・生殖器・神経疾患での上昇が認められるなどウサギでのSAA測定の有用性が示唆されています。

ウサギは食欲不振の期間が長くなるとと消化管内の細菌が毒素を放出し、さらなる悪循環となってしまう動物です。そんな時にSAAを測定することで診断のための助けとなればとてもありがたいと思います。

さらなる今後の報告に期待したいですね。

S.A