高齢の猫では関節炎が多いことはよく知られていますが、若い猫にもあることはご存知でしょうか。
一つ目は犬では言わずとも知れた膝蓋骨脱臼ですが、猫でも基本的には同じです。
ただ犬と比べて発症は少し遅めで3歳での報告が多いようです。
股関節形成不全を併発している場合があり、重度の場合は前十字靭帯断裂を引き起こします。
治療方法は犬と同様に手術で良好な経過が得られてくれるようです。
二つ目は膝蓋骨の疲労骨折になります。
こちらは膝蓋骨脱臼よりも早めの2歳未満での発症します。
また、半年齢を過ぎても乳歯が抜けないあるいは永久歯がない。というような猫ちゃんで発症することが多いことが知られており、なかなか興味深い疾患です。
ただ、病的な骨折であるため外科治療も難しく、さらに膝蓋骨から始まり座骨や恥骨、大腿骨や上腕骨などにも症状がでる厄介な病気です。
膝蓋骨に対して基本的には保存療法での経過を見ていきながら付き合っていく病気になります。
中々レアな病気ではありますがこんな病気もありますので是非心に留めておいてもらえばと思います。
S.A