今回はてんかん発作についてお話します
人でもてんかん発作があるように、犬や猫そのほかの動物にもてんかん発作があります。その発症年齢は数ヶ月齢〜高齢の全ての子達に起こりうる疾患です。初発は、何の前触れもなく急にくるので、おそらくほとんどの飼い主様たちはパニックになってしまうと思います。
今回はこのてんかん発作についてお話しさせていただこうと思います。
まず症状としては、体の一部が自分の意志とは関係なくピクッと動いたり、異常によだれがでたりなどの部分発作と呼ばれるものから、ひっくり返って足をビーンと延ばし硬直するものから、足をバタバタさせるなどの全般性発作があり、この状態では呼びかけても反応がなく、時には失禁したりなども見られます。皆さんがイメージするてんかん発作はおそらく後者の全般性発作であると思います。この時は脳神経細胞が異常興奮している状態なので、ワンワンと大きな声で泣いたりしていて、何かしてあげたいけど、どうしたらいいの?
病院に連れて行った方がいいかもだけど今動かすのはまずいのでは?とパニックになってしまうと思います。
ではこの症状が出てしまった時、おうちではどうすればいいのでしょうか?簡単です。
"症状が治まるまで待つ"です。この時咄嗟に抱きかかえたりしてしまう方が多いですが
できればそのままにしておいて、「何分くらい続いたか」「どのような症状だったか(難しいとは思いますが動画があれば診断はスムーズにいくことがあります)」と詳細に観察をするのがベストです。
てんかん発作は薬によって治療しますが、それにも関わらず発作が起きてしまうことも少なくありません。いつ発作が起きるのかわからない...動物たちだけでなく飼い主の我々も不安でいっぱいになりますよね。
ある研究で、特発性てんかんの治療中の飼い主に発作が起きる前のワンちゃんの行動の変化を聴取したところ「飼い主にしがみつく」「落ち着かずウロウロしている」「何かに怯える」という行動の変化が多く見られたそうです。参考にしてみてください。
続いて症状が治まったら、動物病院を受診し、今後の方針を立てていく事をお勧めします。発作は脳神経が原因であることはもちろん、それ以外(血液検査で評価できます)が原因で起こることもあるのでしっかり調べる必要があります。確定診断までにはM R I検査が必要になります。また、発作の中には5分以上続く「重積発作」という緊急性のあるものが存在します。こう言った長時間続くものは危険ですので、すぐに受診されることをお勧めします。 R.I