南が丘動物通信

12月は誤食のシーズン 20年12月20日

 今回は最近増えている誤食のお話です。インターネット上で獣医師向けにアンケートを実施され、その結果から、誤食に関して興味深いことがわかりました。

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年間を平均して、誤食(疑いを含む)の症例に出会う頻度は、「1 カ月に 1 回」が 26%、「2 週間に 1 回」が22%、「1 週間に 1 回」が 13%、「それ以上頻回」が 7%でした。病院の規模が影響するとは思われますが、おおよそ 1 カ月に 1~2 回は誤食患者が訪れるという動物病院が多いようです。実際に当院でも同様の頻度で誤食患者が来院されるように感じます。

 季節性に関しては、「とくに感じない」との回答が 73%と多かったものの、「クリスマスに多い」が 14%、「お正月に多い」が 13%でした。そこで、某保険会社に対する誤食での請求件数を月別に集計したデータをみると、12月がもっとも多く、1月~3月までその傾向が続いていたそうです。「冬休みで家族が家にいる時間が長い」、「来客が増える」、「大掃除や年越し準備などで愛犬から目を離してしまう時間が増える」などが要因として考えられます。

 異物のなかでもっとも致死率が高かったのは、「ひも」であり、続いて、致死率が高かったのは、「靴下やタオルなどの布類」、「(団子や焼き鳥などの)竹串」、「果物や梅干しの種」、「石や砂」、「ボール」と続きます。まさか、こんなものは食べないだろうという考えが愛犬の命を奪う結果にもなりかねません。特に今年はコロナ禍ということもあり、在宅ワークや外食を控えて家でクリスマスパーティという家庭もおおいと思います。致死率の高いものはもちろん、「ヒトの薬」や「果実の種」、「トウモロコシのヘタ」なども場合によっては重篤な症状を引き起こすことが有りますのでくれぐれもご注意ください。気を付けていたのに万が一食べてしまったという場合は早めにご連絡・ご相談くださいね

K.G