講師 戸田 功 先生
とだ動物病院 院長
今回は、葉月会WEBセミナーの臨床歯科学シリーズ第5回目の講義でした。内容は「抜歯」についてでした。抜歯の適応症例、抜歯をする際のコツ、抜歯後の処置の方法を画像や動画を使って分かりやすく解説してくださいました。
歯周病は歯が汚れていく疾患というイメージがあると思われがちですが、そうではなく顎が腐敗していく病気です。歯周病は進行すると、炎症が顎骨まで波及し骨折してしまうこともあります。そうならないように、普段から予防としてデンタルホームケアやスケーリングなどの予防は大切になりますが、予防していても進行してしまった歯周病の歯に対しては抜歯をする必要があります。このように歯周病による歯周ポケットの炎症が広がってしまったものの他にも不正咬合や位置の異常な歯、歯根の破折がおこってしまった歯など歯周病以外でも抜歯の適応があります。抜歯はご家族の皆様にとって気が進まない治療のうちの一つであると思います。しかし、抜歯はこのような症例には必要な処置ですので、ご家族の皆様が安心して、かつ納得できるような説明をするのに今回の講義内容を活かしていこうと思いました
また抜歯後の処置については露出した歯槽骨を覆う為に、歯肉を剥がして行う「フラップ」の仕方を動画を参照しながら解説してくださいました。さらに実際に講師の先生が使用されている歯科用手術器具とそれらの長所及び短所も併せて紹介してくださったので、手術のイメージがしやすく、今後歯科処置が必要な子たちの処置の際の参考にしていきたいと感じました。
R.I