うさぎは、さまざまな性状のおしっこをする生き物です。有名なお話かもしれませんが、うさぎは健康な状態でも赤い尿をすることがあります。赤い尿というと、つい血尿を疑ってしまいますが、これはうさぎが尿中にポルフィリンという物質を排出することによるもので、異常ではありません。
そうはいっても、赤い尿=正常と言い切ることはできません。本当に血が混じっている場合には深刻な病気である可能性があるため、注意が必要です。血尿であるかどうかは見た目で判断することが難しく、病院で試験紙を用いて検査をする必要があります。
では、うさぎの血尿にはどのような病気が隠れているのでしょうか?
うさぎの血尿の主な原因には、子宮疾患や結石による膀胱炎があります。避妊手術を受けていない女の子の場合、年齢が若ければ「子宮内膜増殖症」、高齢の子では「子宮がん」のような疾患の可能性があります。これらを予防するためには、早期の避妊手術が肝要です。
また、うさぎは体内の過剰なカルシウムを尿中に排出します。その濃度が濃いと、白く結晶化した砂のようなものが尿に混じることがあります。これ自体は病的な状態ではありませんが、この結晶が固まると結石となり、膀胱炎や血尿を引き起こします。結石は膀胱の他、腎臓、尿管、尿道などにでき、大きくなりすぎた場合には外科手術によって摘出しなければなりません。
うさぎの赤い尿には、さまざまな病気を表していることがあります。飼っているうさぎが赤い尿をしたら、できるだけ早く、おしっこを持って来院していただくことをおすすめします。
K.S