マクロラブダスは酵母の一種であるMacrorhabdusornithogasterの事を指し、同定以前はその見た目から、メガバクテリアと呼ばれていました。日本ではセキセイインコ、コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコ、キンカチョウ、マメルリハインコで感染報告されています。症状としては無症状のものから、マクロラブダスが胃、とくに前胃と砂嚢の接合部である中間体周囲に感染することで重度の胃障害が引き起こされ、嘔吐などの胃炎症状や、食事量は低下していないにもかかわらず、消化不良による慢性的な削痩がみられます。主に親鳥が給餌する際、マクロラブダスを含んだ餌を吐き戻してヒナに与えることに因って感染が起こっていると考えられていて、鳥同士での糞食や求愛性給餌によっても感染が起こり得ますが、一般家庭の環境中からの感染は認められていません。
マクロラブダスは他の菌と比較して非常に大きく、糞便検査で容易に検出する事かが可能です。ただし、検出できなかったとしても感染を否定することはできません。治療は抗真菌薬で行うが、胃炎症状・消化不良への対処に関しても同時に行うことが重要になります。
S.A