1月20日志学会
17年01月20日
1月月例会 明日からの診療に役立つ鳥取大学動物医療センターにおける最先端獣医療の紹介
岡本 芳晴先生 鳥取大学農学部共同獣医学科獣医外科学教授兼農学部付属動物医療センター センター長
今回は最先端のがん治療について講演していただきました。近年では動物に対する医療の進歩による寿命が伸びてきており、またそれとともに画像診断の発達によってがんの検出率が高くなってきています。動物のがんは7歳頃より発生が増加し、10歳以上の犬においては約40%ががんにかかるといわれています。がんに対する治療も進歩しつつありますが、がんの種類や発生部位によって治療方法や治療効果が異なるため、まだまだ研究の必要な分野です。
今回の公演ではそんな従来の治療方法である抗がん剤や放射線、外科手術などとは少し異なった次世代のがん治療について勉強させていただきました。その治療方法は驚くものばかりで、がんを凍結させることでがんの縮小を図る方法や本来生体にとって有害であるウィルスを変位させることで腫瘍の増殖を抑える方法など獣医療の進歩を感じさせられるものばかりでした。まだまだ研究段階の治療ではありますが今後、症例数を増やして新たな治療法として確立されればがんで亡くなる動物が減り、先の未来にはがんを根治させるような治療法もでてくるのではないかと思いました。
Y.I.