南が丘動物通信

タンパク喪失性腎症 13年09月09日

人で尿にタンパクがでた場合、精査するのと同じように、犬や猫でもタンパク尿の早期発見はとても重要なことです。タンパク尿は、原因によって、糸球体(腎臓の血液を濾過して、尿を作る場所)より前に原因があって、タンパク尿が出るのか、濾過する場所が原因なのか、それとの正常に濾過された後の問題でタンパク尿が出るのかで3つに分類されます。
糸球体以外が原因な場合はその治療をおこないます。
糸球体自体が問題のタンパク尿は、糸球体障害が主な原因で、糸球体腎炎や、アミロイド-シス(蛋白の糸球体の部位での沈着症)による腎障害が原因であることが多いです。糸球体腎炎は、他の疾患から生じる続発性と、糸球体そのものを原発とする原発性糸球体腎炎があります。タンパクが漏れ出す場合、その漏れ出した量によって無症状な場合から体重減少まで様々です。状態によっては食欲不振な場合もあり得ます
タンパク尿は、高血圧や血栓症、高脂血症を伴うことがあります。また腎障害を起こし、尿毒症の数値が高くなることも考えられます。治療は症例によって、異なりますが内服と食事療法です。
タンパク尿の初期は血液検査や、体重、一般状態に変化がない場合があります。早期発見が腎臓障害を軽減できますので、定期的な血液検査と同様に定期的な尿検査もおすすめします。