南が丘動物通信

咀嚼筋炎 12年07月10日

咀嚼筋炎は犬で起こる自己免疫異常による疾患です。
咀嚼筋は四肢の筋にない筋繊維でできており、その筋肉が特異的に炎症を起こします。
とくにジャーマン・シェパードや、レトリバーなどでよく認められます。
症状としては、食欲不振、元気消失も認められます。食べたいのに、食べづらい、食べるときに痛がるなどの症状として現れることもあります。口を開けるときに痛みを伴います。
進行してくると、筋肉の萎縮が起こり、頭の骨が明瞭に判るようになってきます。
確定的な診断には、筋肉の組織検査が必要ですが、血液検査で筋肉の損傷を示すクレアチニンキナーゼなどの上昇を伴います。
副腎皮質ホルモンの投与により免疫をコントロールして治療を行いますが、再発も多く、そのほかの免疫抑制剤が必要になることも多いです。