南が丘動物通信

ヒグローマ(滑液嚢水種) 10年09月04日

ヒグローマ(ハイグローマ)は特にグレートピレニ-ズ・セントバーナード・バーニーズマウンテンドッグなどのような大型犬において骨の飛び出している部分や圧力のかかる部位に発生します。足の関節、特に肘の発生がおおく、寝転ぶときにゴンとぶつけることにより、液体に満たされた袋ができます。内科的治療では、なかなか治癒しにくい病気です。長期間続くと重度の炎症がおこり、潰瘍、感染、膿瘍、炎症組織の蓄積、糜爛をともなうことがあります。初期には液体を抜き内服薬、圧迫包帯と柔らかなマットを敷くことで治癒することもありますが、継続するようであれば、外科的にドレーンを留置しパッドを当て圧迫包帯を行うことにより早期に治癒させることが重要になります。重度の潰瘍や増殖をおこすと大変な外科手術、皮膚移植などが必要になることもあり、長引かせない治療を早期に行う事が望まれております。大型犬で若年の皮膚が柔らかい時期に多発しやすいためやわらかい敷物をしくなど注意をしてあげてください。