南が丘動物通信

仔犬の前肢の骨折 09年08月29日

前肢の骨折は、トイプードルやヨーキー、ポメラニアンといった、小型で四肢の骨が、体幹と比較して細長い犬種に多く起こります。原因の多くは落下です。仔犬の時期は、活発で、抱っこの手から離れてしまったり、高い台から誤って飛び降りてしまった結果起こることが多いです。もっとも起こる場所は、橈尺骨(とうしゃっこつ。肘から下の長い骨です)の一番足側です。関節に近い場所での骨折は、固定が困難な部位の1つです。また若い時は、関節に近い場所に成長板といった大人にはない、骨が成長するために必要な軟骨があります。若い時の骨自体はやなぎのように、しなやかで、骨事態の完全な骨折は、少ないのですが、この成長板が、傷んでしまう'サルター ハリス’の骨折が、良く起こります。これは、他の犬種でも起こりえます。先ほど述べた橈尺骨は2本の骨で、構成されている特殊な骨なので、もし、どちらかの成長板が阻害されて、片方が伸びなくなり、無傷な方が、成長を続けた場合、骨の変形が起こります。その結果、跛行や痛みを伴うことがあります。この場合は外科的な矯正が必要になってくることがあります。
仔犬は、活発であるがゆえに、思いがけない行動に出ることがあります。足元にじゃれついて、誤って踏んでしまったり、ドアに挟んでしまったりすることがあります。
こういった事故には気をつけてください。