6月15〜17日に埼玉県 大宮ソニックシティで開催されました、日本獣医循環器学会、麻酔外科学会、画像診断学会、内視鏡外科学会による合同学会に参加してきました。
本学会は規模が大きく、また今回は動物リハビリテーション学会と顔面口腔外科研究会が加わっていることから多くの参加者で溢れていました。その点において様々な分野の先生が参加しているため、興味深い講演が数多くあり、非常に有意義な時間を過ごしました。
同時に認定医取得のための講習会も開催されるようになり、循環器学会員であるため参加してきました。講習会は循環器学における基礎的な内容から専門性に富んだ内容まで事細かく、非常に勉強になる時間でした。
これからも学会に積極的に参加し、知識の幅を広げていきたいと思う。
H.F
非再生性貧血に対するアプローチ
大阪府立大学 獣医内科学教室
古家 優 先生
非再生貧血のうち血清鉄が上昇しているもの、2系統異常の血球減少症が認められるものは骨髄検査の適応症例です。
骨髄検査はあまり日常的に行われる検査ではないため、なかなか骨髄塗抹標本を見る機会も多くありません。骨髄検査の適応症例を確実に見極めることの大切さを症例報告を通して改めて感じました。
また、日々の診療の中で、血小板減少症の症例で骨髄穿刺を実施するか、いつ実施するかなかなか悩ましく感じています。その点についても、お話しして頂けて勉強になりました。
M.K
Acquired Coagulopathy in the Emergency Room
Ronald H L Li 先生
UC DAVIS 救急専門医
救急疾患としての凝固不全への対処方法について、具体的な症例報告をベースにお話ししていただきました。
たとえば、犬猫でも近年よく用いられている第10因子直接阻害薬リバーロキサバンですが、犬猫の血栓症の患者で用いるの際使用方法を、一方で、ヒトでもよく用いられている同薬を誤飲した際の凝固障害の対処方法について講義していただきました。
救急患者において、特に凝固異常や出血性ショックなどの生命に関わるような状態の認識を率先して行うことの必要性を改めて認識しました。また、ヒトでよく用いられるようになった薬物については、犬猫はそのヒトの10倍20倍の容量で過剰摂取する可能性があることを意識する必要がありますね。
M.K.