小動物呼吸器病学(気管・気管支編2)
日本獣医生命科学大学 藤田道郎先生
今回は前回に引き続き藤田先生の呼吸器病のセミナーでした。気管支炎などに対する通常の治療に反応しない患者さんは確かにいます。その際は処方を変えて反応をみるのですが、それでも奏功しないこともあります。ヒトでも犬猫でも呼吸器系の診断はレントゲン画像が中心になるのですが、今回は気管支鏡を用いて気管の状況を確認するという貴重な動画を見せていただきました。レントゲンでは大したことなく見えていても、実際の気管支はとても狭くなっており、重症なのがよくわかりました。今後の診察に活かしていこうと思います。
iVEATセンター長兼代表取締役
アメリカ獣医放射線学会認定専門医
宮林 孝仁 先生
今回の実習では、エコーの仕組みや臓器の解剖とその描出方法について学びました。また全体的な検査の流れや各臓器の疾病を抱えた場合の見え方なども教えていただきました。
K.Y.
葉月会セミナー
猫の肥大型心筋症 診断 治療を中心に
日本獣医生命科学大学 竹村直行教授
猫の肥大型心筋症は、高齢猫に比較的多い疾患で、心臓病の一つです。普段の生活の中では、病期の発見は困難で、通常聴診、レントゲン、エコー検査で初めて分かります。 また聴診も雑音など異常音が出ない場合があります。今回は、そのような猫の心臓病について勉強しました。まず診断に必要な解剖から、エコー画像の講義があり、治療薬を学びました。猫の心筋症は、血栓が生じる場合が多く、四肢に飛んで血流障害を起こすと、その足を断脚する必要がある場合があります。当院では、早期手術を心がけていますが、今回は内科的に血栓を融解する効果のある薬も詳しく学びました。 M.N